田久保英夫(たくぼひでお)『解禁』(かいきん)

855 名前:無名草子さん[] 投稿日:2007/10/01(月) 22:54:13
[いつ読んだ]約2年前、センター試験(国語)の過去問題集で
[あらすじ] 主人公の「僕」は結核で入院している。
その病院では、病人が死ぬと他の患者には「他の病棟に移った」と告げるのが習慣のようになっていた。
僕は、自分があてがわれたベッドの人型のくぼみに、自分と同じようにここに横たわりやがて死んで病室を出て行った患者の痕跡を感じ、死を自分にごく近いものとして意識する。
隣の病室に同じく結核で入院している「宮内」という少年はやたらインテリぶってて知識をひけらかすムカつく奴だが、暇をもてあました入院患者同士、僕は毎日彼と話をする。
ある日宮内が「生命ってのはどういうものか知ってるかい」と僕に訊く。
答えられない僕に、宮内は自分の病室から林檎を持ってきて見せる。
ずいぶん長く放置してあったらしく、その林檎は半分腐りかけていた。
宮内はいかにも芳しそうにその芳香を嗅ぎ、「これが生命だよ。こんな生命をうたった詩人がいるだろ。その糜爛の詩人の名前をいってご覧よ、ねえ」と問う。
翌日、いつも話しかけてくる宮内が姿を見せないので病室を訪ねてみると、彼のベッドは空。
看護婦に宮内の居場所を尋ねると、「別の病棟に移ったんですよ」という答えが帰ってきた。
僕は退院した。
[覚えているエピソード] 隣の病室の奴が「宮内」って名前だったことと、そいつが「糜爛(びらん)の詩人」って表現を使ったというところが確実な部分です。
[物語の舞台となってる国・時代] たぶん、戦後の日本。
[本の姿(ハードカバー・ソフトカバー・文庫等)・装丁・挿絵] 国語の問題集で見たのでわかりません;
[その他覚えていること何でも]前述のとおり、過去のセンター試験に使われていた短編小説です。

ご存じの方いらっしゃいましたら、情報よろしくお願いします!

この本のタイトル(題名)教えて! その5
http://love6.5ch.net/test/read.cgi/books/1166607907/855

参考:http://konohoni.wp.xdomain.jp/?p=5219

新潮現代文学〈75〉田久保英夫 (1981年) - – 古書, 1981/9
http://amazon.jp/dp/B000J7VIA0
表紙画像有り

新潮現代文学 (新潮社): 1981|書誌詳細|国立国会図書館サーチ
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000001521350-00
目次有り

現代の文学〈34〉柴田翔,丸谷才一,柏原兵三,田久保英夫 (1973年) 師の恩・贈る言葉・ロクタル管の話・食堂の話 年のの残り・贈り物・中年 徳山道助の帰郷・クラクフまで・毛布譚 解禁・深い河・樹下再訪 単行本 – 古書, 1973
柴田翔 (著), 丸谷才一 (著), 柏原兵三 (著), 田久保英夫 (著)
http://amazon.jp/dp/B000J99TGS
表紙画像有り


現代の文学〈34〉柴田翔,丸谷才一,柏原兵三,田久保英夫 (1973年) 師の恩・贈る言葉・ロクタル管の話・食堂の話 年のの残り・贈り物・中年 徳山道助の帰郷・クラクフまで・毛布譚 解禁・深い河・樹下再訪 単行本 – 古書, 1973
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