新井潤美(あらいめぐみ)『パブリック・スクール イギリス的紳士・淑女のつくられかた』

235 名前:無名草子さん[sage] 投稿日:03/03/11(火) 23:42
二年前に新聞の書評に載っていたのですが、著者は女性で西洋史系の研究本の類だと思いますが、私が覚えているのはその本についてでなく、その著者が次に書きたい著作が、「19世紀の欧州でブームとなったパブリックスクール(ギムナジウム)が舞台の少年ものについての研究本」だと述べていた事です。トーマスマンやヘッセなどが例にあげられていたと思いますが。

どなたかこの記事を覚えていらっしゃるか、あるいはもう書かれているかもしれない
この本に心当たりがある方いらっしゃいませんか?
海外だったかどうだったかも思い出せず。セジウィックについて何かコメントが
あった気もしますが。よろしくお願いします。

タイトル忘れちゃったあの本。みんな教えて!part2
http://book3.5ch.net/test/read.cgi/books/1038687497/235


当記事のコメント欄で通りすがり様に情報をご提供頂いたことにより、解決いたしました。


パブリック・スクール――イギリス的紳士・淑女のつくられかた (岩波新書) 新書 – 2016/11/19
新井 潤美 (著)
http://amazon.jp/dp/4004316308
表紙画像有り

パブリック・スクール : イギリス的紳士・淑女のつくられかた (岩波書店): 2016|書誌詳細|国立国会図書館サーチ
https://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I027692395-00

記事更新日:2024年1月3日
記事公開日:2022年3月5日

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通りすがり

書かれたかどうかも分からない本を探すという無茶なお題(@_@)ですが
1ヶ月くらい前からボチボチと調査をして、おそらくこの本だろうということで…

『パブリック・スクール イギリス的紳士・淑女のつくられかた』(岩波新書)
新井潤美/著 岩波書店 2016年刊

質問にある記事が見つかれば一番いいのですが、どの新聞か不明で探しようがないので
 A.パブリックスクールが舞台の作品についての本で、2001年以降に書かれたもの
 B.著者は女性で、2001年に新聞で紹介されるような西洋史の研究本を出している
の2条件を満たすものを探しまして。

文学と教育の両面から探したのですが、そもそもAに合致するものが
上記の『パブリック・スクール ~』しか見つかりませんでした。
現実のパブリック・スクールの教育内容を取材して書いたような本は
いくつかあるのですが、「舞台の少年もの」中心の本となると他に見当たらず…。

上記の本はAmazon等の紹介では分かりにくいですが、実際読んでみましたら
現実の学校のあり方より、小説(著者は「学校物語」と呼んでいます)での
学校&生徒の描かれ方に重点を置いた本でした。

「もし次に書きたいって2001年に言っていたとしたら2016年刊は
遅すぎでは?」とも思ったのですが、著者あとがき(p214)に
「私があまりにも時間をかけたこともあり、なんと三人の編集者の方に担当していただいた」
とありまして、構想から出版までに10年以上かかっていそうな感じです。

この著者の2001年刊の本は↓なのですが
『階級にとりつかれた人びと 英国ミドル・クラスの生活と意見』(中公新書)
こちらも読んでみたところ、最後の方に「学校もの」の小説についての
言及があります(p182-186)。
『パブリック・スクール ~』の方にも階級についての記述が多数見られ
内容に濃いつながりを感じます(同じ著者だから当然かもしれませんが)。

ちなみに『階級に~』の方は刊行から長く読み継がれ、2020年には
『〈英国紳士〉の生態学 ことばから暮らしまで』と改題されて
講談社学術文庫から再刊されている本で(加筆等されているかも知れませんが未確認)、
2001年の刊行当時に新聞で紹介された可能性は十分あるかと思います。
ただ、紹介記事自体は発見できなかったので100%確実とは言えませんが ^^;